気になるＣＭがある。
ａｕのそれだ。色んな人が、或いは色んな人で自由を標榜する。
前野健太「歌う自由」を。
井川遥が「演じる自由」を。
伊勢谷友介が「旅する自由」を。
剛力彩芽が「ほほえむ自由」を。
立川談志で「しゃべる自由」を。
ピカソで「描く自由」を。
アントニオ・ガウディで「終わらない自由」を。
崩壊するベルリンの壁で「変える自由」を。
星飛雄馬で「泣く自由」を。
僕は思った。携帯電話は拘束する道具だ。自由とは逆の機械だ。
いや、だからこそか・・・
さて、「２０１１お笑いマイベスト１０！」後半です！
■７位■ＹＴＶ「漫才Ｌｏｖｅｒｓ」（放送は１１月頃だったと・・・）における特別企画コンビ・西川のりお×ダイアン津田の漫才
これを見た方はおられるだろうか。この時、本来の二組（のりおよしお、ダイアン）のネタも十分に見応えがあったが、どんな出来になるのだろうと気楽に見た「のりお・津田」が意外に、いや、相当面白かったのだ。
結局は津田が何処までやれるか＝先輩に遠慮しないかであったのだが、ネタ自体が互いに首を絞め合うというようなもので、遠慮していては到底出来ない漫才であったのが、このふたりに幸い どころかモロにハマったのであった。無論、先輩であるのりおが嘗ての前進力と異様さを十分に発揮していたからこそ、後輩の津田も攻めることが出来たのだと思う。
のりお師匠、ご苦労様でした。そして津田君には、お疲れ様でした。
■６位■『コント衛門・４』におけるコント「１１人の落ちれる者たち」
再びの自画自賛、我田引水であります。
作・かわら長介なのであります。そのあらすじ、と言うか予告編？
――小型旅客機に乗り合わせた１１人の男女。しかし、今、その飛行機は墜落の真っ最中。原因は重量オーバー！
――既に、それぞれの荷物や身に付けているモノ、そして機内の椅子までも、全てを少しでも機体を軽くするために捨てたのだった。
――しかし、それでもまだ重量オーバー！その重さ約５３キロ。人ひとり分であった。
――ある男が扇動する。「誰かに飛び降りて貰おう！」。そこから暴力的とも、差別的とも言える「飛び降りてもいい人選び」が始まる。職業で、体重で、そして投票で。しかもその矛先はキャビンアテンダントにも及ぼうとする。
――しかし決まらない。やがて飛行機と運命を共にしようと決め� �１１人は機長の配慮により遺言を録音することになる。
――家族へ、祖国へ、愛する人へ、様々な形で最期の言葉が吐露される中、ひとりの乗客が銃を出した！果たして、１１人の運命や如何に！
上演時間約３０分。演出面で、実はそれも僕なのですが、反省の多いコントでしたが、ストーリーは確固としており、いつか登場人物の描写を更に深めて書き直したいと思っています。再演はどうでしょう？「知らんがな！」
因みに出演は、帽子屋・お松、松本時代、山元康輔、金子カツノリ、戸来大ち、ライフバーナー清友学・くすみバーナー、大北えつ、岡崎絵里子、原井亮宣、かわら長介、と総出演でした。
■５位■『コント衛門・３』よりコント「四十七の力」
引き続きかわら長介作！三度目の自画自賛、我田引水、手前味噌！最早厚々顔々無々恥々なり！
こちらも３０分を超える長尺コント。
靴紐を結ぶことを学ぶ方法
――気まぐれな神がダメな地球人に罰を与えようとする。そしてダーツの結果日本が選ばれる。
――神が面白半分で考えたその罰とは人間どもから「力」を奪おうというのだ。そしてその方法は、４７都道府県からそれぞれ１個の力を奪う。但しどんな力を奪うかは、神が決めた４８の力から早い者勝ちで選ぶというもの。
――さて、ここは大阪府の府庁の中。府の偉いさんが集まり、神の声を聞き、今は４８の力が発表されるのを待っている！
――やがて発表が始まる。その４８の力とは！
１：暗記力 ２：馬鹿力 ３：暴力
４：聴力 ５：注意力 ６：団結力
７：弾力 ８：動体視力 ９：英語力
１０：影響力 １１：演技力 １２：原子力
１３：軍事力 １４：迫力 １５：販売力
１６：判断力 １７：繁殖力 １８：発想力
１９：筆力 ２０：保湿力 ２１：包容力
２２：不可抗力 ２３：浮力 ２４：表現力
２５：表面張力 ２６：持久力 ２７：回復力
２８：回転力 ２９：歌唱力 ３０：計算力
３１：記憶力 ３２：気力 ３３：競争力
３４：吸引力 ３５：粘着力 ３６：忍耐力
３７：精力 ３８：制球力 ３９：洗浄力
４０：潜在能力 ４１：説得力 ４２：指導力
４３：主力 ４４：集中力 ４５：抵抗力
４６：東京電力 ４７：予知力 ４８：余力
――無くなれば致命的な力。或いは無くなっても左程日常生活に影響ない力。或いはいっそ無くなってくれた方がいい力！さてさて、何県が何力を選ぶのであろうか！東日本大震災直後から稽古に入り、「４７の力」が七転八転。最終的には本番二週間ほど前に決定したというような有様。
――そんな中、あの宮城県と岩手県は早めに表面張力と吸引力を選択。被害の拡大を恐れた出来るだけ影響の小さい選択でした。そして件の福島県は他の府県の謙譲の美徳を得て晴れて原子力を選択。問題の東京電力を取ったのは新潟県でした。
因みに大阪府は最後に残った気力と聴力から・・・・果たして！
出演は、帽子屋お松、街裏ぴんく、小竹佑典、松本時代、プリンストンかなえ・ななえ、原井亮宣、かわら長介。以上８名、出演者総出のコント。
２０１１年５月７日、場所は弁天町、「世界館」でした。
■４位■『キング・オブ・コント２０１１』（９月２３日放送）２回戦におけるインパルスの「町工場就職面接」のコント
この日、優勝したのはロバートだった。それはそれであの勢いと笑いの量からすれば、僕にも文句のあることではなかった。だが一番面白いネタはインパルスだった。
――ファミレスなどに置いてある透明のパイプをタケノコ型に切った伝票を入れておくあの透明の道具を作っている町工場の就職面接に来た男二階堂（堤下）。――面接が始まり、履歴書を見る。と男は大学を出て直ぐ宇宙飛行士になっていた。「何故こんなとこ来た！戻れ、今すぐ宇宙飛行士に戻れ！」と社長は男に言う。だが「スペースシャトルから地球を見たら、丸くて、青くて、それを見た時に何かこれ違うな� �て」と男。それでも社長は続ける、「戻るんだ。こんなの誰にでもできる仕事だぞ」。しかし男は「やりたくもない仕事をするのは嫌なんです」と決意は固い。
"独自のカスタムギブソン·ギターを作る方法"
――再び履歴書に目を落とす社長。男は宇宙飛行士を辞めた後、外科医になっていた。「何故辞めたんだ！」と聞く社長に、「冠動脈バイパスの手術の後、患者の親族から涙を流しながらお礼を言われたが、何かこれ違うな」と思ったんでと男は言う。
――更に、履歴書には男が米陸軍特殊部隊グリーベレーにいたと書いてある。
――ふたりの言い合いエスカレートしていく。「戻れ！この会社は君を背負い切れない。君は大空へはばたくべき人間だ」「ここが僕にとっての大空なんです」「違う、こんなとこダメ人間の吐き溜めだよ！」
――しかし男の熱意と覚悟に社長が折れる。そして最後、社長は・・・・！
固いことを言 えば、価値観の違いを笑いにした恣意的且つ皮肉なコントということになる。つまり、男の価値観＝宇宙飛行士＜町工場、外科医＜町工場、グリーンベレー＜町工場がボケでありひとつの批判になっているという訳である。しかも、見ている人々は男の価値観の敗北を知っている。
良く出来ているネタだ。展回は転が利いていて小気味いい。台詞は細部まで気が利いている。もっと爆発していいネタなのにと思う。何か？敢えて言うならストーリーを超える演出だろう。期待して待とう。
■３位■脳性まひブラザース
プロか素人か厳密な判断は出来ないが漫才コンビである。そして３位は彼らのネタではなく存在と意志にである。
ＤＡＩＧＯと周佐則雄。共に本当に脳性マヒなのだ。だからそのまんま、言わば「千原兄弟」みたいなネーミングである。但し彼らは本当のブラザー同士ではない。
ホームページを見ると、ＤＡＩＧＯのキャッチフレーズ（？）は「ＮＯ ＴＡＬＫ」。周佐則雄が「ＮＯ ＷＡＬＫ」。と言ってもＤＡＩＧＯが喋れないわけではない。ただ脳性マヒ特有のあのしゃべりなので相当伝わりにくい。一方周佐則雄は車椅子。こちらの喋りは普通だ。（普通って？と思ってしまうが・・・続ける）
彼らの存在を知ったのは『きらっと生きる・バリバラ』というＮＨＫの番組だった。「バリバラ」とはバリアフリーバラエティの略。
番組の中で、彼らは「１０００人を笑わそう！」という企画に挑戦中だった。新潟から� �いの本場大阪を目指し、その途中で押し掛けライブや路上ライブををやり、見てくれた人に面白かったらシールを貼って貰い、その数１０００人を達成しようというものだ。
ライブと言っても、集まってくれた人の前で３、４分のネタを１本、時には２本やるぐらいで小規模なものだ。
ある時はお客さんからお褒めの言葉を頂き、ある時は厳しい指摘もされる。勿論、ウケナイこともあり、ふたりは意見を闘わせ、ネタを作り直したりするのだ。番組はどちらかというと、そうしたふたりの共闘と葛藤が中心で、ネタを見て貰おうという主旨ではないようだ。だが、僕にもそんなふたりのやり取りが面白い。なんせＤＡＩＧＯが病人特有の我がままを発揮して、気弱な周佐則雄くんが悩んだり、涙を流しながら芸やコンビ仲ということを相方に訴えるのだ。ところがＤＡＩＧＯがそれに余り頓着しない。笑える。周佐君は大変だろうが。
そしてふたりは何ヶ月か掛けて大阪に到着。吉本の芸人養成 所（ＮＳＣ）へ乗り込む。だが、余り受けない・・・でも、何とか目標の１０００人を達成したのだった。
幼児はhightop靴が必要なのか？
さて、そんな彼らのネタは実は左程面白くない。あんまり笑えない。僕に言わせれば、コンビ名をそこまでストレートに出してる割には弱い。もっと強烈なネタを期待したのに。それでも「税金で食べてます」とか「ずっと立てないでしょう」などと自分達の状況をネタにはしているが、まだ皮相的だ。そこを突き破らないと折角のコンビが、彼らが漫才をやろうとした意味が貫徹できないと思う。そこまで行かないと、今の中途半端なままでは彼らのコンビ自体が終わるだろうと僕は予測する。
だが、ここまで身を晒したコンビを見たことが無い。だが、その晒しようはまだ足りていない。僕は不満だ。もっと身を晒し、自ら傷つけ、傷つくネタ！それは脳性マヒ者が血を流してその不格好さで世間を血にまみれさせる芸だ！ガンバレである。
去年から始まった「ＴＨＥ ＭＡＮＺＡＩ」だが、今の彼らの力では決勝は遠く望めないだろう。しかし、僕はあの舞台にふたりが出て来ることを望む！そうして、テレビや、笑いや、審査員の常識をひっくり返してやれ！！！
そういう期待を込めて、３位です！
※彼らのネタは「ＹｏｕＴｕｂｅ」で見られます。
■２位■桑田圭佑の『ハダカＤＥ音頭〜祭りだＮａｋｅｄ！〜』
勿論、歌です。２０１１年８月リリースの桑田佳佑初のトリプルＡ面シングルの中の１曲。
因みにカップリング曲は、
『明日へのマーチ』
『Ｌｅｔ'ｓ Ｔｒｙ Ａｇａｉｎ』
ま、とにもかくにも過激にエロイその歌詞をどうぞ！
『ハダカＤＥ音頭〜祭りだＮａｋｅｄ！』
作詞・作曲・編曲 桑田圭佑
今年も祭りの季節です
祭りと言えばハダカです
ＡＫＢの姐ちゃんとおっぴろげのげ
ピンクレディのＵＦＯで半開きの目
あ、それ！！ やっちゃえ やっちゃえ
祭りだワッショイ！！ （あ、ソーレ）
世の中いろいろあるけれど （あ、ドーシタ）
みんなで花を咲かせましょう （あ、ヨイショ）
長生きしたい奴ぁ あっけらかんのかん
クヨクヨする奴ぁ どっちらけのけ
あ、こりゃ！！元気にフンぞり返って
燃えろよ ワッショイ！
やれホ―イのホイ やれホ―イのホイ
平和の夢を見て
嗚呼 父さんが固くなる
嗚呼 母さんはビショ濡れだ
（あ、ソーレ）
「やってこい！！カラダ目当てで大いに結構！！」
あなたと私がいる限り （あ、ドーシタ）
男と女である限り （イヤ〜ン）
明るい未来とバラ色の夢
ドカンと叶えていきましょう
あ、そんな！！ 細かいこたぁいいから
踊ろよ ワッショイ！！
やれホ―イのホイ 木場ジョーイのジョイ
子供が見てるけど
イカすあの娘（コ）の艶姿
惚れてオイラは竿立てた
沖のカモメが屁をこいた （あ、クサッ）
今年も祭りの季節です（あ、ヨイショ）
祭りと言えばハダカです（あ、ヨイショ）
キャバクラの姐ちゃんをお持ち帰りして
出くわした猪木にビンタされた
あ、そりゃ！！痛いこたぁ痛いけど
祭りだ ワッショイ！！ オワリ
一昨年から去年にかけて大変なことがあった桑田佳佑さん。生と死を見つめて、命を見つめて「本当は恐い愛とロマンス」から１年ぶりに出した歌がコレ！
もう大御所なんだから、何もこんな歌出さなくても。他の２曲、「明日へのマーチ」も「Ｌｅｔ'ｓ Ｔｒｙ Ａｇａｉｎ」も良い歌ですよ。それでも、罪滅ぼしか、照れ隠しか、存在証明か、意地か、目くらましか、こんな歌を出しちゃう！アリガトウとゴクロウサマで、２位です！
と言うか、お笑いに入れてスイマセン。
・・・・僕も、『コント衛門・４』でエロいだけのネタをやろうとしたんだけどなぁ！
では最後に、桑田佳佑さんへのオマージュ！？
『ハダカＤＥお笑い〜コントだ Ｎａｋｅｄ！』
作詞：かわら長介
今年もコントの季節です
コントと言えばハダカです
売れない漫才師とオッペケペノペ
明日のないピン芸人がアンギラスの目
あ、そりゃ！
ノッチャエ ノッチャエ
コントだ ワッショイ！！
世の中いいことありません （あ、ドーシタ）
皆で死に花咲かせましょう （あ、ヨイショ）
長生きしてる奴ぁ コラーゲンのゲン
クヨクヨしてる奴ぁ あっちゃ向いてホイ
あ、こりゃ！！
便器にフン塗りたくって
老いろよ ワッショイ！
やれソーイのソイ やれソーイのソイ
わ〜へいの夢を捨て
アア 父山河火宅鳴る
イイ 母酸鼻笑塗れだ
（あ、ソーレ）
「やっていこ！ 笑い目当てで大いに結構！」
あんたとわてがいる限り （あ、ドーシタ）
ボケとツッコミである限り （誰ガ アホヤネン）
霊長類未来と夢色のバラ
怒カント蚊萎えて息魔性
あ、ソニン！！
コーマン痒いこたぁ良いから
ボケろよ ワッショイ！
やれソーイのソイ 騎馬上位のＪｏｙ
Ｄｏｃｏｍｏが見てる芸当
異化す男の髷姿
惚れてモンゴル包(パオ)建てた
ＯＫ ＩＮ ＯＫ ＡＭ ＯＭＥＧＡ
ＨＥ ＷＯＫＯＷ ＩＴ Ａ
（Ａ ＫＵＳＡ）
今年もコントの季節です
コントと言えばハダカです
タラネバの姐ちゃんを玩具代わりにし
レッカーした木乃伊（ミイラ）にビンタｓｕｒｒｅｎｄｅｒ
あ、そりゃ！！
言いたいこと 言って死のう
コントだワッショイ！！
■１位■該当無し
と、最後はまさかの・・・・傲慢振る舞い！
以上、不遜を充満させた『２０１１・お笑いマイベスト１０』でした。
こうなったら、２０１２年のお笑いと僕に期待しよう！
ア、ソーレ！！！
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